💭
2021/6/4 オンラインノベルとweb小説
Date
2021/06/04
Tags
日記
Web小説
🕰AM:8:37
Twitterで書いたけど消したので、ここに貼っておきます。
そういえば昔はインターネット上に公開されてる小説作品の呼び名が安定しない時期があって、Web小説って言葉もあったかもしれないですが、ネット小説とかオンライン小説とか、オンラインノベル(略してオンノベ)、ネットノベルとかバラバラに呼ばれてました。オンライン小説で定着しつつあった時期も。
今はWeb小説呼びが主流に感じますけど、どうでしょうね? でも、Web小説って特定の作品様式やカテゴリーのことを想起させるので、もしかして自分の作品てオンライン小説であってWeb小説じゃないのではって最近思います。 拙作はオンノベ全盛時代の作品のひとつなんですよね、おそらく。
オンライン小説が盛んだった時代にも、そういえばケータイ小説っていう別の宇宙が爆誕して、とても盛んで良かったのですけど、そういう感じで「インターネット上でテキストデータで表現されるストーリー性のある文章作品」にも幾つか大カテゴリーがあるんですよね。全部で一個というのではなく。
「小説」っていう括りが範囲広すぎるんじゃないのかなって思いました。 でもちょいどいい名前がないから皆やむを得ず「小説」って呼んでるんだな。小説って「新しい」っていう意味らしいんですが、これが新型だったのは遠い過去のことで、そういう命名法ほんまにやめた方がいいですね。
さらに新しくなっちゃう時に「ニュー・ヌーベル」とか「ヌーベル改」とか「ヌーベル・ベータ」「ヌーベル・シータ」「ヌーベル・オメガ」とかにしないといけなくなるやん? 困りますよね。
オンライン小説ってある時期を境に変異したんだなって思うので、それはそれで隆盛すればいいとしても、旧型は旧型でジワジワ頑張るのが正解じゃないのかと。 変異の引き金となったのは「作品が換金できる」って刺激だったかなと回想してます。
私は昔はその作品の有償化(当初は書籍化)ってオンライン小説にとって福音になると思ってたんですよ。資金力が付くし、そうすれば社会的にも認められるメディアになれるだろうって。今後そうなっていく可能性あるけど、でもその時さらに作品形態が変異する可能性もあるんですね。そこ意識してなかったな
当初のオンノベとかネットノベルって、Webの無料文化のひとつだったんですよね。昔の個人ホームページ用のデザイン素材や無料のアプリなどと同じで、Webにアクセスしたら本来有料のものがタダで享受できるっていう文化だったと思います。そこに功罪があったと思うけど。
オンライン小説は小説の仲間というより、Webの無料コンテンツの仲間だったと思うんです。インターネットの愉快な仲間たちよ。その時点で既に「小説」ではなかったので、皆で相談して、いっそ別の名前にしときゃよかったよね? 小説って名前が便利すぎたよ。
ゲームもストーリーメディアだけど「大体こういう感じのものをゲームって呼びます」(総称)って決めたものの、シューティングゲームとRPGは全然違う仕様で、でも「ゲーム」だという括りでいいのだけど、RPGしかしないプレイヤーって普通にいる。シューティングわかんないって人も。それでいいんじゃない
ゲームっぽい世界観のWeb小説って決定ボタン押さなくていいゲームなんじゃない? 実はゲームの仲間じゃないのか?? と思う時もあるんですが。 ゲームのユーザーさんに一定数、ゲーム部分(戦闘とか)が面倒って人がずっといるからさ。
ゲームしたくないプレイヤーにどうやってプレイさせるかという課題が、ゲームのほうの分野にあると思うんですが、ゲーム的な答えはオートバトルだったりイージーモードだったりだけど、イベント動画だけYouTubeで見るとかゲーム実況を見る人もいて、ゲーム小説もその一種なのでは? とも思う
ゲーマーの人は「は? 戦闘が楽しいんじゃん⁉︎ ゲームから戦闘とったら何も残らんやん‼︎」ってパニクるんですが、いわゆるゲーム性のないゲームっていっぱいあるんですよね。ゲーム性要らんかったっていう人が実はいっぱいいて。ゲームするのって、しんどいんです。難しいし。小説なら読むだけだ
だから実はゲーム市場のお客様なんじゃない?
その一方でとても旧来の小説らしい小説を求めてる読者さんもいるので、ニーズが多様なんですよね。元々は。
「いやそれ文字しかない動かないゲームなんじゃない?」って思うんだけど。決定キーでページ送るしかなくてオープニングからエンディングまでメッセージウィンドーのページ送りだけで終わるRPGだよね? でも内容が面白いからいっか! っていう作品もあっていいよ、っていう自由度ではないかと
ゲームのメッセージウィンドーに表示する文章って、読みやすく簡潔で必要最低限であるのがよくて、無駄な描写とかいらんのですよ。何なら読まなくても大丈夫ぐらいの内容でいいので。 それのテキストデータなのだと思えば、あれが最適解でしょっていう文体だよね。
昔からよく言われる三点リーダー問題なども。大昔のゲームでは三点リーダーが表示できなかったので、中点で代用するのが普通にあって。 それを読んで育ったら三点リーダー使わんよなーって思う。そこもゲームの仲間だなと思う一面だけど。
オンライン小説時代も自分の意識としては小説っぽい趣きのあるシナリオとして書いてたんじゃないかなと思うので、紙に印刷される作品ではないものって思ってたけど、オンライン小説にもいろんな流派の人が混在してたのです。ゆくゆくは紙の本にしたいって気持ちの人も多く居たし。
当時からうちの作品にも「こんなもの小説とは言えない」って感想くれる人もいたので、そういう場合には「たぶん小説じゃないんでしょうね」とお返事してましたが、でもほかに呼び名がないからしゃーなしやなっていうのがあった。文字データだっていうのを明示する必要があったので。
今後はインターネット上でテキストデータで表現されるストーリー性のある長文の作品を「コンダラ」と呼びます! って決まったら、うちの作品はオンライン長編コンダラ「カルテット」でいいんやけど。
それやると、そのうち「こんなものはコンダラとは言えない」ってコメントが来るんですよねw わかる……。